GitLab Runner が 10.0.0 だとパッケージ名が gitlab-runner に変わってしまって、そのままだと 9.5.1 から更新されなくなってしまったので、対応しました。
対象バージョン
- Ubuntu 16.04.3 LTS
- gitlab-ci-multi-runner (9.5.1) から gitlab-runner (10.1.0)
GitLab Runner とは?
GitLab Runner とは GitLab CI のジョブを実行する部分のことです。
詳細はインストール時の記事を参照してください。
インストール方法
Install GitLab Runner using the official GitLab repositories - GitLab Documentation が gitlab-runner に改名後のインストール方法になっているので、参考にして移行しました。
移行方法
簡単にまとめると apt の設定を変えて gitlab-runner
パッケージを入れ直すだけでした。
GitLab (GitLab CI) への登録や /etc/gitlab-runner/config.toml
はそのままで大丈夫でした。
apt-line の更新
/etc/apt/sources.list.d/
以下に入っている
deb https://packages.gitlab.com/runner/gitlab-ci-multi-runner/ubuntu xenial main
の apt-line を削除して、
deb https://packages.gitlab.com/runner/gitlab-runner/ubuntu xenial main
を追加しました。
pinning 設定変更
/etc/apt/preferences.d/pin-gitlab-runner.pref
で gitlab-ci-multi-runner
パッケージを packages.gitlab.com
のものを優先するように設定していたのを、 gitlab-runner
パッケージに変更しました。
パッケージのインストール
gitlab-runner
パッケージをインストールすると自動的に gitlab-ci-multi-runner
パッケージと置き換わりました。
gitlab-ci-multi-runner
パッケージを purge しても /etc/gitlab-runner/config.toml
が消えたりすることもないので、特に注意するような点はなさそうでした。
ansible での例
Use gitlab-runner instead of gitlab-ci-multi-runner のように変更しました。
移行措置として、 gitlab-ci-multi-runner の apt-line を消す処理も入れています。
まとめ
gitlab-ci-multi-runner
パッケージから gitlab-runner
パッケージへの移行は GitLab (GitLab CI) への登録し直しが必要だと面倒そうと思って、 10.0.x の間は躊躇してそのままにしてしまっていましたが、 vagrant 環境で確認したところ、パッケージの更新だけで大丈夫ということがわかったので、問題なく上げることができました。