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ZnZ の memo のようなもの

DNS CAA を設定した

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以前から存在は知っていただけで、利点は少ないと思って設定していなかった DNS CAA ですが、 スラドのDNSのCAAリソース・レコード、使っていますか? で 2017年9月8日以降確認が必須化される (CAA レコードの設定は必須ではない) ということを知って、 気になっていたのでいくつかのドメインで設定しました。

環境

  • DNS サーバー : bind 9.9.5

CAA リソースレコードを設定するのは BIND や NSD ならどのバージョンでも良くて、 PowerDNS なら 4 以上、 Knot DNS なら 2.2.0 以上が対応しているようです。

不自由な DNS サーバーを使っている場合、 少なくとも Google Cloud DNS と DNSimple は対応しているようです。 他のサービスは確認できた範囲では対応していませんでした。

影響範囲

基本的には CA が証明書を発行するときにチェックするだけなので、 DNS の TTL の期間は CA を乗り換えられなくなる、というだけのはずです。

変えたくなった時も、 DNSSEC のロールオーバーのような面倒な切り替え作業も必要なくて、 レコードを変更するだけですむはずです。

DANE のように DNSSEC が必須ということもないので、導入も簡単です。

ちょっと調べただけだとわかりにくかったのですが、 example.com ドメインに CAA レコードを設定するだけで www.example.com などのサブドメインに対して有効になります。

DNS レコード設定

CAA Record Generator で雛形を作成します。

使い回したかったので Domain name:@ と入れたところ、設定例には @. で出てきてしまうので、あとで @ だけに置き換えました。

最近は Let’s Encrypt だけ使っていて、Let’s Encrypt は Wildcard に対応していないので、 Non-Wildcard の方だけにチェックを入れました。

Send incident reports to (email or URL) は optional なので入れなくても良いのですが、 http サーバーを用意するのは大変そうで、メールなら簡単に設定できるので、 メインの公開しているアドレスを設定しました。 以下の例では foo@example.com に置き換えています。 RFC などを確認すればわかるのですが、入力欄のラベルでは明記していないので間違えそうになりますが、 メールアドレスを設定するときは mailto: をつけて mailto:foo@example.com のように URL にする必要があります。

すると以下のようになりました。

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Standard BIND Zone File
For BIND ≥9.9.6, PowerDNS ≥4.0.0, NSD ≥4.0.1, Knot DNS ≥2.2.0

@.    IN  CAA 0 issue "letsencrypt.org"
@.    IN  CAA 0 issuewild ";"
@.    IN  CAA 0 iodef "mailto:foo@example.com"
Legacy Zone File (RFC 3597 Syntax)
For BIND <9.9.6, NSD <4.0.1

@.    IN  TYPE257 \# 22 000569737375656C657473656E63727970742E6F7267
@.    IN  TYPE257 \# 12 0009697373756577696C643B
@.    IN  TYPE257 \# 29 0005696F6465666D61696C746F3A666F6F406578616D706C652E636F6D
Generic
For Google Cloud DNS, DNSimple

0 issue "letsencrypt.org"
0 issuewild ";"
0 iodef "mailto:foo@example.com"

使っている DNS サーバーは 9.9.5 で Legacy Zone File (RFC 3597 Syntax) の書き方の方を使う必要があったので、 Standard BIND Zone File の内容をコメントとして残しておいて、 以下のように設定しました。

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; DNS CAA
;@      IN      CAA     0 issue "letsencrypt.org"
;@      IN      CAA     0 issuewild ";"
;@      IN      CAA     0 iodef "mailto:foo@example.com"
@       IN      TYPE257 \# 22 000569737375656C657473656E63727970742E6F7267
@       IN      TYPE257 \# 12 0009697373756577696C643B
@       IN      TYPE257 \# 29 0005696F6465666D61696C746F3A666F6F406578616D706C652E636F6D

SSL Server Test

SSL Server Test で確認すると DNS CAA が No から Yes になって、

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issuewild: ;
iodef: mailto:foo@example.com
issue: letsencrypt.org

と出ていました。

失敗テスト

https をまだ使っていないドメインも持っていたので、すべて拒否する設定をして、 ちゃんと失敗するかどうかを試してみました。

zone ファイルには以下の設定を追加しました。

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; DNS CAA
;@      IN      CAA     0 issue ";"
;@      IN      CAA     0 iodef "mailto:foo@example.com"
@       IN      TYPE257 \# 8 000569737375653B
@       IN      TYPE257 \# 29 0005696F6465666D61696C746F3A666F6F406578616D706C652E636F6D

certbot では以下のようになって、ちゃんと CAA レコードによる失敗になりました。 Let’s Encrypt の CA のソースの validateChallengeAndCAA をみると CAA のチェック結果よりもチャレンジの失敗を優先しているようで、 チャレンジは成功する状態で試さないと CAA のエラーは確認できませんでした。

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% sudo certbot certonly --webroot -w /srv/www/xxxxxxxx.example.net/htdocs -d xxxxxxxx.example.net
                       ┌───────────────────────────────────────────────                                                                        │ Saving debug log to /var/log/letsencrypt/letsencrypt.log             │
                       │ Starting new HTTPS connection (1): acme-v01.api.letsencrypt.org      │
                       │ Obtaining a new certificate                                          │
                       │ Performing the following challenges:                                 │
                       │ http-01 challenge for xxxxxxxx.example.net                           │
                       │ Using the webroot path /srv/www/xxxxxxxx.example.net/htdocs for all  │
                       │ unmatched domains.                                                   │
                       │ Waiting for verification...                                          │
                       │ Cleaning up challenges                                               │
                       │                                                                      │
                       │                                                                      │
                       │                                                                      │
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                       │                                                                      │
                       └───────────────────────────────────────────────
Failed authorization procedure. xxxxxxxx.example.net (http-01): urn:acme:error:connection :: The server could not connec
t to the client to verify the domain :: CAA record for xxxxxxxx.example.net prevents issuance

IMPORTANT NOTES:
 - The following errors were reported by the server:

   Domain: xxxxxxxx.example.net
   Type:   connection
   Detail: CAA record for xxxxxxxx.example.net prevents issuance

   To fix these errors, please make sure that your domain name was
   entered correctly and the DNS A record(s) for that domain
   contain(s) the right IP address. Additionally, please check that
   your computer has a publicly routable IP address and that no
   firewalls are preventing the server from communicating with the
   client. If you're using the webroot plugin, you should also verify
   that you are serving files from the webroot path you provided.

メールは届かなかったので、もうちょっと調べてみると、 letsencrypt/boulder のソースを見ても iodef に対して何か送信しているようなコードはなく、 https://forums.he.net/index.php?topic=3550.0 に「currently optional/not yet supported by LE」という書き込みもあったので、 現状の Let’s Encrypt では iodef には対応してなさそうです。

まとめ

現状ではすべての CA が対応しているわけではないので、利点は少ないかもしれませんが、 意図していない CA から証明書が発行される可能性が減るので、ちょっと安全になったと思いました。 (DNSSEC も設定すれば、より安全なのですが、利点よりも運用の手間の方がかかると思って導入していません。)

iodef 対応などはまだまだ不十分のようですが、 ちゃんと通知が来るようになれば (ほぼないと思いますが) 攻撃が検知できて面白そうです。

それから、新しいリソースレコードということで、既存の TXT レコードを流用している SPF と違って、 不自由な DNS サービスを使っていると設定という問題もあるので、ドメインによっては導入が難しそうです。 (SPF といえば RFC7208 で SPF リソースレコードタイプはいらなくなっているようです。 named-checkconf -zfound SPF/TXT record but no SPF/SPF record found, add matching type SPF record と出て来るので気にはなってしまうのですが。)

参考サイト

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